朝日温泉を後にして、ダートに苦しみながら雷電温泉に戻る。ここも名前と日本海を望む景色が気に入ったのだが、後のことを考えて、泣く泣くパスした。
なんといっても、今日は去年のリベンジをしなくてはいけない。そう、定休日のため入浴できなかった998温泉と、豪雨のため行けなかった神威岬に行かなくてはならないのだ。特に神威岬は、夕暮れ前に行かないと意味がない。
国道229号線をさらに北上して、積丹半島を目指す。途中、本日のお宿の盃温泉の横を通りぬけ、寒気団の影響で波が荒くなった日本海の海岸沿いをひたすら走る。
神威岬についたときは、まだ日暮れ前だった。風は強いものの、雨はほとんど降っていない。しかし、広い駐車場には車が1台も止まっていない。それでも、土産物屋は開いている。立派なものだ。客もいないのに。
土産物屋の中をひととおり物色して、岬の先端へと向かうことにする。
岬の先端までは、断崖絶壁の上に作られた遊歩道を歩いて行く。途中、関所のようなもんがあった。誰もいないと思われて、鍵を閉められてしまったら帰りは悲惨だなぁ、と危惧しつつ、先を急ぐ。落ちたらイチコロだと思えるようなポイントをいくつも過ぎて、ようやく灯台に着く。岬の端まではあと少しだ。そして、岬の先端で見たものは見たものは、なんとも幻想的な景色だった。荒れ狂う日本海に聳え立つ奇岩と、そこで羽を休める海鳥たち、強風に吹き飛ばされそうになりながら、その風景にくぎ付けになるのであった。
苦労してみることができる絶景、これに優るものはない。
ひとつめのリベンジ達成である。幸い、関所も閉められておらず、駐車場に戻った。土産物屋は閉店していた。
しばし、幻想的な雰囲気に浸れたことに満足し、次のリベンジ先、温泉998へと向かう。温泉998は、道道998号線を998m行ったところにあることからつけたというふざけたネーミングだが、日本一高濃度の食塩泉という触れ込みである。なんでも、海水よりも濃いそうだ。
温泉998に着いたときにはあたりは真っ暗だった。そんなすごい温泉なので大混みの不安もあったが、平日のためか、それほどの混み具合ではなかった。
早速入浴することにする。浴室は薄暗い。サウナやジャグジーなどもあった。これは普通のお湯のようだ。一番奥の細長い浴槽が温泉利用だった。白っぽい茶色で、かなりの濁り具合だ。よく見ると、すごい量の湯の花。浴槽の底には、それが固まったのか、小石のようなものがたくさんある。手にとって見ると、塩の塊だった。すごすぎる! その味も、すごすぎる!! こんなの飲んだら、高血圧になるぞと思うほどの辛さだった。さすがは日本一である。
工事中の廊下を抜けていくと、露天風呂があった。こちらも温泉利用である。写真を撮ろうとしたのだが、照明が暗く、きれいに取れなかった。浴室といい、露天風呂といい、新しい温泉施設にしてはこれまでにないくらい照明を落としている。なんか理由があるのだろうか。
よくぬくもる食塩泉なので、浸かっては露天風呂の横にある椅子に座って体を冷やし、何度も何度も日本一を味わったのであった。
心も身体もぽかぽかして、今日のお宿、盃温泉へと向かった。
泉質は、ナトリウム-塩化物強塩泉である。
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