
行きに目星をつけた、道道からの脇道であるダートの下り坂を降りていくと、川の向こうに湯煙が見えた。
間違いない。ここのようだ。
木の橋を渡り、右側の伊藤さん宅で湯銭を支払い、左側の浴室に行く。共同浴場風の佇まいだ。

脱衣場には脱衣かごと棚とソファーがある。湯上がりに軽く休憩することはできる。

浴槽は、脱衣場よりも低い位置にある。
奥に浴室の幅いっぱいの浴槽がひとつあった。
カランもなく、きわめてシンプルだ。
無色透明だが、やや濁りがあった。
硫化水素臭もしたが、上の湯で身体にしみこんだ臭いだったのかもしれない。
飲泉もでき、まろやかな味がした。
浴室の床では、老人が居眠りをしていた。
のどかな風景だった。

風呂上がりに建物横の温泉が流れ込んでいるところを見ている。
かなりの湯量で、また熱そうだった。
泉質は、温泉分析表がなかったので不明だ。
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