恐山は言わずと知れた霊場である。荒涼とした風景や、イタコの口寄せなどが知られており、テレビなどでも見る機会があった。
とは言うものの、東北地方にあることは知っていても、どの当たりかはよく知らなかった。というか、あまり意識していなかった。
今回の旅の予習で、恐山が下北半島にあることを知り、絶対に行くところリストに入れた。
もちろん、そこに温泉があるからだ。
恐山は超有名地であるためか、かなり離れたところにも道路標識がたくさんあった。通常の地名が青地に白文字なのに対し、恐山は白地に青字で書かれているのでとても目立つ。
アクセス道路はかなり整備されていて、おどろおどろしいイメージの場所に行く雰囲気はあまりなかったのだが、近づくにつれて道端に小さなお地蔵さんなどが置かれており、徐々に雰囲気が出てきた。
恐山の少し手前には三途川があり、木の橋がかけられている。これをわたると縁起がいいのか悪いのか予習をしていないのでわからなかったが、とりあえず渡ってみる。
その先には総門があった。そう、恐山は寺院だったのだ。
入山する前にお土産屋をのぞいてみる。霊場らしく、宗教的なグッズばかりで、まったく浮かれたものはなかった。というか、少し怖かった。。。
しかし、入山のチケット売り場横のアイスクリーム屋は浮かれていた。なんと言っても、「霊場アイス」だ。
入山料500円也を支払い、寺院内に入る。広大な敷地に、古い建物と新しい建物が立ち並んでいる。
左手の古い建物にはイタコの口寄せの看板がある。興味はあるが、とりあえず今日は必要ない。
その前には風車が飾られた地蔵がある。お地蔵さんと風車が恐山のキーワードのようだ。
さらに山門をくぐると、正面に本堂が見える。その手前の左には、男女の浴室がある。右手には男性専用の浴室もある。
とりあえず散策してから入浴することにした。
本堂をお参りし、その右手のテレビでよく見る荒涼とした地域に入る。
あちらこちらから湯気が出ていたり、お地蔵さんがあったり、風車が回っていたりで、霊場の雰囲気でぷんぷんしているのだが、暑い。気温が高い日だったのに加えて、地熱でさらに暑い。汗がだらだらと出てくる。
霊場の雰囲気をもっと味わうのは、秋や冬がいいように思った。
境内にはいくつかの地獄があった。湯気が出ているところを地獄としているところが多かったが、ここは赤い水の池で血の池地獄だ。入りたいとは思わない。
地獄があれば極楽もある。極楽浜は、ほっとする風景だった。
極楽があったり、かなり観光地化していた。何よりも、新しくて立派な寺院の建物からして観光で儲けていることがわかる。
ひとまわりして、浴舎に行く。木造の建物と、質素な浴室が共同浴場的だ。この浴室は、入山者は誰でも利用できる。
浴槽はふたつに区切られていたが、特に温度差はなく、両方とも熱かった。加水できるように水の蛇口が付いているが、我慢して加水せずに入浴した。白濁し硫化水素臭のするお湯は、恐山にとても似合っている。
入浴後、気温が高かったこともあり、ぜんぜん汗が引かなかった。このままでは汗まみれになりそうだったので、浴槽についている蛇口から洗面器で水を受けてかぶった。生き返った心地がした。
参道を挟んだ反対側にある薬師の湯を見学だけし、下界に戻ることにした。
予習不足でもうひとつ浴舎(花染の湯)があることを知らなかったのだ。残念。次にくる機会があれば、行ってみよう。
泉質は、表記がなかった。
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